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recounted2007.01.21    03-kisu-ss.gif (550 バイト)

投げ釣り入門

投げ釣りの魅力はなんと言ってもそのスポーツ性にあります。大海原に向かって投げる爽快さは最高です。また、初夏から晩秋にかけての盛期にはビギナーでも簡単に魚が釣れます。海岸でおいしい空気をすいながら家族みんなで楽しめる釣りは他には無いでしょう。しかし同じ場所で釣っていながらベテランとビギナーでは釣果にかなりの差がでます。どうせ釣るならたくさん釣った方が楽しいに決まってます。私は初心者の皆さんよりちょっぴり経験があります。そんな私なりの”釣れる秘訣”を書き下ろしてみました。


MGtotoS-bl.gif (3386 バイト)タックル(道具について)
       1−1ロッドリール選択の目安      1−2仕掛について    1−3鈎(針)について   1−4ラインについて 1−5ハリとハリスの関係について
             *ローガイドについて
               *逆テーパーのリールについて
 
  
MGtotoS-gr.gif (3342 バイト)2.投げ方について

         2−1 ちょとだけ詳しく        2−2 力糸の種類による差


MGtotoS-pl.gif (3340 バイト)3.エサの付け方について       *石粉を利用しましょう。
  

MGtotoS-bl.gif (3386 バイト)4.ポイントの選び方

MGtotoS-gr.gif (3342 バイト)5.こんな場合での工夫・・

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1.タックル(道具)について

1-1.ロッド・リール選択の目安

安物買いの銭失いといいますが、あまり安価なものは避けましょう。とくに小型のレジャー用として全て込みで1000円程度で売っているものは使いものになりません。竿は買値で最低でも10000円以上、カーボン含有率の高いものを選びましょう。オモリ負荷は25号以上、27号程度が使いやすいと思います。リールも10000円程度のものをおすすめします。ボールベアリングが3個以上入った投げ専用がおすすめです。できたらギヤ比が低いものが扱い易いと思います。(シマノの製品が低いです)ボールベアリングの数は、特に大物が掛かった場合には巻き取り力に絶大の効果を発揮しますのでご留意下さい。投げ釣りは磯釣りなどと違いエサ代にはあまりお金がかかりません。ランニングコストの低い釣りですので、初期投資にはお金を惜しまないで下さい。

*ローガイドのロッドについて

最近多点ローガイド(ローライダー)のロッドが発売されるようになりました。ロッドの持つ性能を引き出し易く、かつトラブルが少ないことで注目を浴びております。ただしローガイドシステムの特徴を生かすにはラインがPE(高分子ポリエチレン)の使用を前提としており、ナイロンラインやフロロライン、特に太いラインではかえってライントラブルが多いことが予想されます。またガイドが多く曲げる支点が多い分キャステイング時に要する力も大きくなります。このような理由によりビギナーの方の場合は、普通のガイド(ハイスピンダーなど)のロッドをお奨めします。中級以上の方の場合も使用するラインの特性を考えてロッドの選択をされた方が賢明でしょう。詳細につきまして興味のある方は拙サイトの正倉院コンテンツのオタクガイド特集の掲示板のLogを熟読させることをお奨めします。

*逆テーパーのリールについて

これもPEに対応して生まれたスプール形状です。PEでは投げの初動作の際にラインが一気に出てしまうトラブルがあります。特に新ラインではじめてのキャステイングの時に起こりやすく、最初は水に濡らして力も抜いてなげなさいと言われるくらいです。このような場合に逆テーパーのスプールはラインの放出に少しですが抵抗が掛かるためにトラブル回避に役立つと言われてます。しかし、ナイロンやフロロのラインの場合は、ライン放出時螺旋形が大きいとロッドたたきなどのトラブルを生じやすく、逆テーパーのスプールでの使用時にはそのことを念頭に置いた方が良いでしょう。

1-2.仕掛について

仕掛けは自作が基本です。それにはまず糸結び(ロープワーク)を覚えましょう。文章ではうまく説明できませんが、これも投げ釣りの入門書に詳しく記載されていますので、熟読しましょう。結び方としては、電車結び、ブラッドノット(アメリカ結び)、針結びは外掛け本結び、内掛け本結びなどが応用範囲も広くおすすめできます。昨今、環境問題がクローズアップされております。市販の仕掛け、特にビーズやパイプなどが装着されているものは、仕掛け作りができなければ再利用しようにも不可能です。そう言った面からも、自作仕掛けにこだわりましょう。私の場合、ビーズやパイプ類は回収して再利用しております。

なおロープワークにつきましては.artex..co.jpさんのサイトのOutdoorのコンテンツの一部に解りやすく紹介されております。


*市販仕掛けの短所

市販の仕掛けは手軽に使えて便利なのですが、製品によってはハリやハリスの号数が不適切なものもあります。キスを狙う場合では、ハリが大きすぎる場合が目に付きます。逆に夜釣りなど不意の大物に耐えうることを想定するとハリスの強度に不安が残ります。これらの点をカバーした仕掛けも販売されていますが、値段が高いです。やはり仕掛けは自分で作るのが基本です。釣った魚を夢見ながら工夫して仕掛けを製作するもの釣りマニアの醍醐味です。自分で作るとこによりラインの特製やハリの選択眼も養えます。

1−3.鈎(針)について

鈎選びにおいては釣り人のこだわりが一番出やすいと思います。鈎の種類も釣り人を迷わせるに十分な量が揃ってます。多くの釣りの場合、その釣りの名を冠した鈎が象徴として存在してますね。たとえばチヌ釣りならチヌ鈎・チンタ鈎・海津鈎、グレなら○○グレと言ったようにメインとなる鈎があるのが普通です。しかし投げ釣りの場合はその対象魚の多さの性か?歴史の浅さの性か?投げ釣りの代名詞と言ってよい鈎があるでしょうか?流線形の鈎などは投げ釣り固有の鈎ですが、メインの対象魚であるキス釣りにおいては使用頻度が低下していると思います。そんな中で私の推薦する鈎をいくつかあげてみましょう。あくまで私の持論です。ご参考までです。

◎鈎型から見たキスの数釣り 2003.01.09

なかなか難解なテーマですが、まず水準以上の実績がある鈎の選択が肝要と考えます。一昔前までは鱚の投げ釣りといえば流線とその亜型がメインでした。でも現在鱚釣りのトーナメントに出る方達の仕掛などを検証するかぎり流線を用いる方はほとんど見えません。関西四国圏では秋田狐系、および関東・中部圏の競技用キス・湘南キス系などが好まれ、最近では全国的にキススペシャルとジャストキスを用いる方が増えているです。おおまかに言って関西では短軸系、関東では長軸系が人気を持っており、しかしながら最近では全国的に中軸系と言ってよい先の2鈎型が流行しております。これらの差違は釣り方と地域による波の差によるものではないかと考えております。

○短軸系は掛かり易い反面外れ易い→テンションを掛け続けないと外れるし波にも揉まれやすい。
○長軸系は掛かり難いがしっかり飲み込まれれば外れ難い。→ゆっくりとしたサビキ、少々の高波なら対応可

釣り方を見ますと関西四国圏は高速のサビキ主体です。関東・中部圏は低速あるいは流し釣りといった釣り方が多いですね。波も関西・四国圏は穏やかですが、後者は波が出やすい地域です。次に中軸系の二つを加えて特長を上げてみましょう。

○波静かな海で高速サビキが必要な場合・・秋田狐(スーパーキス、トーナメントキス、 がま投げキスなど)
○外洋に面した海岸、サビキの速度が遅い場合・・・競技用キスヒネリ、湘南キス
○どちらでも水準以上の釣果が得られると思われるもの・・キススペシャル
○テクニック・状況次第で水準以上の釣果が得られると思われるもの・・ジャストキス

なお私の意見としては秋田狐系の鈎は鈎の動きが良いほうが掛かり易くなります。従ってハリスは細め、またハリスを結ぶ回数も少なめ(小型なら3回程度、ただししっかり巻くこと。漁師結びなど適する)にします。これに対して競技用キスなどはハリスがやや太めでも構わないし、ハリスを結ぶ回数も多めでも良いと思います。また鈎の大きさもやや大きめの方がすっぽ抜けが少なくなるはずです。
 

*キスカタナなども面白いと思いますが、評価するためのデータ不足です。
*極めて渋い釣況下においては小型の袖系や都鈎(チカ鈎)を用いる方もおります。


◎大型キスの待ち釣り・・カレイ鈎、ビックサーフ:他魚が少なければ競技用キスヒネリの9号、 競技用キスの9号以上

◎カレイ・・・ビックサーフ、丸セイゴなどふところの大きいものを推奨、カレイ専用では15号前後を推奨

◎チヌなど・・・ビックサーフ、丸セイゴ、キングサーフ、パワーイレグ、ムツ鈎  (ネムリ形が置きザオでハリスが十分長ければ面白いと思います。)

1−4ライン(道糸)について

現在はラインも多様なものが上市されてます。歴史のあるナイロン(polyamide:PA)をはじめPE(高分子量ポリエチレン)、最近ではフロロカーボン(フッ化ビニリデン)のラインも登場してます。

ナイロンは長らくラインの王座を占めておりました。安価で染色もしっかりできて色分け糸として飛距離やポイントの把握もし易く、また伸びがあるため魚のフッキングが良いなどの利点があります。現在も主流のラインであることは論を待たないでしょう。欠点として、紫外線や湿気による劣化があること、摩擦に弱くちょっとしたキズでもラインが簡単に切れてしまうことなどがあげられます。太い糸になると糸ヨレなどが生じやすく、かといって細いラインでは耐久性に難があることなども不利な点です。さらにキャステイングの際スプールから放出される時にループ状になったままなことが多く、バットガイト(一番手元の口径の大きなガイド)に当たりトラぶったり、またロッドそのものを叩いて飛距離のロスを生むことも指摘されてます。

PEラインは当初船釣りのラインとして開発されたそうですが、富山の岩釣会をはじめとする投げ釣りクラブの皆さんが投げに転用をされてその後改良が加えられ、現在ではナイロンラインを脅かす存在となってます。なんと言ってもアタリの明確さは投げのスタイルにエポックメーキングなインパクトを与えました。5色(140mくらい)以遠のピンギスのアタリが解ることなど、ナイロン時代には誰も想像できなかったことでしょう。それまでの投げ釣りは”投げること自体”が主眼であって特に遠投の場合はアタリを楽しむことを捨てざるを得なかった消極的な面を持ってました。PEの登場は投げ釣りの形を、やりとりを楽しめる攻撃的な釣りに変えてくれました。遠投とピンポイントの攻めが両立できたのです。そのPEラインですが、まず伸びが殆ど0であることが最大の特徴です。また細いラインでも強度があり、その分飛距離を伸ばすことが可能です。ラインはしなやかで滑りやすく飛距離も有利です。また癖がつきにくく、耐久性もあるのでうまく使えばナイロンの何倍も長持ちします。吸水性もないので水中での強度低下もないですが、反面染色しにくくどうしても色あせが生じてきます。また摩擦に弱くキズがつくと簡単に切れてしまいます。さらに結節強度が弱く、ラインの結節には注意を要します。いろんな結節方法がありビニツイストノットなどが良いようですが、一般向けではありません。ユニノット(電車結び)でも点検とある程度頻繁な結び直しをしてやれば大抵は問題ありません。なおナイロンで汎用されるブラッドノット(アメリカ結び)は滑りやすく使用しないほうが無難です。キャステイング時はしなやかさは飛距離アップにつながるものの、滑りやすさがバックラッシュやオーバーシュートなどを起こすことがあります。特にラインを購入してはじめてのキャステイングでは、ラインが乾燥している分滑りやすくバックラッシュの確率が高くなります。湿らせてから投げるとかほんの近距離にほんのわずかな力で投げて水分をつけてやったほうが無難かもしれません。PEの絡みはとんでもなくやっかいですし、高価なラインを台無しにしてしまうことすらあります。またバットガイドの口径が大きい場合はラインの暴れが大きくなり、バットガイドとその先のガイドの口径差や高さの差が大きいとバットガイドを通過したラインに少しブレーキがかかるような状態となり後から次々と送り出されるラインがバッドガイドを乗り越えて絡む(オーバーシュート)トラブルが起きることがあります。できたらPE専用のガイドが装着されているロッドを使われた方が良いでしょう。

フロロカーボンはラインとしては新顔です。ナイロンにくらべ伸びが少なく、結節強度(ラインとラインを結んだ時の強さ)にすぐれ、紫外線による劣化もありません。吸水性が無いので水中での強度の低下もないです。さらに摩擦に強く少しのキズで切れてしまうナイロンやPEに比べシモリ際や波口の駆け上がりがきつい場所でも(比較的)安心して使用できるメリットがあります。他方、ラインの硬さがあるため、糸ヨレができすい、また引っ張り強度(ひっぱった時の強度)や耐衝撃度(急激な力にたいする強度)がナイロンよりも劣るという欠点があります。吸水性がゼロなので、染色がし難くコーテイングで色をのせてあるラインもありますが、色あせの心配もあります。ラインの製法の工夫により柔軟性を持たせることによって硬さから生じるライントラブルを減少させるようにしてありますが、ナイロンに見られるようなキャステイング時のトラブルの頻度や程度がやや多いと思われます。引っ張り強度が弱いと前述しましたが、水中でも強度が保持されますので結果的にナイロンよりも細糸が使えると思いますし、細糸の使用によりライントラブルはある程度回避できると思います。伸びがすくなくアタリもナイロンよりははっきりと解ります。飛距離の点でもナイロンやPEに比べて有利なようです。

さてそのラインの太さですが、実釣ベースで考えますとナイロンは2〜3号がバランスがとれていると思います。1.5号以下では耐久性がかなり劣ります。夜釣りでは3号くらいが扱いやすいと思います。ナイロンも3号程度あれば小規模なシモリも凌げますし、かなりの大物でもしとめることができます。詰まってラインを伸ばした時でも少々のことならラインの劣化も少ないです。大物を狙ったりシモリがきつい場所では最低5号、波口の駆け上がりや石への巻き込みが激しい場所では8号程度がよろしいでしょう。PEの場合は遠投重視と強さのバランスを考えますと1.0〜1.2号くらいが良いと思います。私の場合は大物用に3号を常備してますが、摩擦やキズに弱いので外海の波口や岩礁帯には用いず、もっぱら波の静かな海岸や港内で用いてます。フロロは余り使用経験がありませんが、一番飛距離がでるラインで強度劣化もすくないことから、ここ一番の遠投用に0.8〜1号を用意してます。普段は1.5〜2号程度がナイスバランスでは?と思います。あまり太いラインになるとどうしても硬さが災いしてライントラブルを生じる可能性があります。

1−5ハリスとハリの関係について 2002.09.12

ハリの号数は種類によって一様でなくなかなか仕分けが困難です。私の場合キス専用のハリに限れば、5〜7号の場合はハリス0.8号から1.0号を標準とし、また8〜9号の場合はハリス1.2号から1.5号を標準として用いてます。これまでの知見から競技用などの長軸系のハリの場合では使用するハリスは硬めで、かつ太め、しかもハリ結びの回数も多めの方が有利ではないか?また短軸系、とくに秋田狐系などの場合ではハリスは細めで、かつ柔らかめで、またハリ結びの回数も少ない(3回程度)もしくは枕付き結びなどで、ハリの自由度を上げてやったほうがハリ形の利点を活かせるのでは?と考えてます。



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2.投げ方について  mg-wah2.gif (3371 バイト)

 
距離はともかくまっすぐに飛ばすことが最低条件です。小型の鉛玉を投げる釣りです。竿長の分だけモーメントが加わり、あらぬ方向へ飛ぶようでは大事故につながりかねません。オーバーハンド投法で力まずゆっくり振ることを心掛けましょう。まっすぐに投げることができれば、あとはタイミングの取り方次第で100m位なら早晩投げれるようになります。竿先からオモリまでの間隔(タラシといいます)は最初は1m位が無難でしょう。詳しい解説は成書に譲りますが、一番手っ取り早い方法は、上手な方に教えてもらうことです。

2−1投げ方について:ちょっとだけ詳しく・・

投げるということ・・それは竿を曲げるということです。野球でもボールを投げるときに腕のしなりを利用します。腕をでくの坊にしてボールを投げてもたいして飛ばないはずです。竿を曲げる→竿が反発する→錘を運ぶ・・この一連の動作がキャステイングの本質です。では竿を曲げるコツについて簡単にお話しましょう
(注:私の実力から言って更に踏み込んだご説明はご容赦下さいm(..)m )

現在のカーボンロッドの特製は、竿を振る動作の中で、加速(度)がなくなった時に反発するそうです。これが基本です。ですからリリースの瞬間に最大速度になるようなスイングができれば最高のキャステイングとなります。よく力むな!と言いますが、力んでしまうと、最初からトップスピードになり、加速することができずにリリースポイントが早くなり大天ぷら、もしくは力んでもかつスピードがない場合は最後まで不反発で目の前にボチャ!となります。

基本的な投げ方はオーバーハンド投法ですが、これは竿の通過面が垂直な為、錘の飛んでいく方向が正面に既定されるからです。失敗しても安全ということです。安全面を確保したら、まずは垂らしを50センチほど取って、真正面を向きます。このときのリールの向きは真上を向いているはずです(竿の上にくるはずです)。竿は剣道の大上段の構えをとってください。すなわち竿は頭の真上です。肩の上に乗せる方法もありますが、初心者の場合どうしても竿を振る面にブレが生じます。ですから、少々窮屈かもしれませんが、必ず大上段の構えを取りましょう。目の前に妖怪のぬりかべが立っていると思ってください。竿は塗り壁に阻まれてそれ以上先には振れません。これで良いのです。始動はゆっくりとぬりかべの直前で振り止めるように振ってください。振り止めにより、竿先が反発して錘を遠くへ運ぶ力が得られます。振り止め前に加速をゆるめるとその時点で反発してポップフライとなりますので、ぎりぎり直前に振り止めることができるように練習しましょう。
素振りの練習も効果的です。振り止め後に勢いよく竿先が反発して前に出ればOKです。振り止めが弱く身体が前につんのめったり、竿先が反動で曲がらずそのまままっすぐに前にでてしまうようではいけません。

2−2力糸の種類と投げ方について

PEラインの登場により釣りは大きく変貌しました。釣り味や攻め方だけでなく、キャステイングの方法も変わりました。私はキャステイングの専門家ではございませんので詳しくは語れませんが、力糸の組成により投げ方も変わってきてようです。自分自身・・PEラインを用いることは多いですが、”乗り”を考えて力糸は旧来のナイロンを用いておりました。しかし、ナイロンのラインではどうしてもPE専用のガイドを用いるとトラブルを助長することになり、PEも力糸を用いることが多くなってきました。その場合に感じたことはナイロンの力糸の場合はキャステイングの際に、力糸がグニャっとなって伸びる感じがするのですが、PEの場合はそれがなくてタイミングが取りづらかった経験があります。タメが取りづらい訳です。本格的なキャスターの皆さんのご意見を伺うとPEの場合は”一気に振り抜く”投げ方があっているようです。そういった意味では、PEのラインの方が腕力を要するとも言えそうです。

キャステイングについて興味のある方は拙サイトからリンクさせていただいている
spclogo.gif (6021 バイト) turidouraku21.gif (14202 バイト) tyouyuu.gif (2832 バイト)様のサイトをご参照下さい。

また実釣におけるキャステイングについてはyoneyonewebpage.gif (7919 バイト)さんのサイトの松の字さんの解説がわかりやすく一見の価値があります。
H14.08.07追記

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3.エサの付け方について

初心の方にありがちな間違いがエサの付け方です。タップリ付ければたくさん釣れると思われている方が多い様に思えます。大物釣りなどでは一理ありますが、キスなどを目的とした場合は逆効果です。針先いっぱいか、精々5mmくらい針先から出すくらいにとどめましょう。大きくつけると魚はエサの端のみくわえて”遊びます”。あるいは飲み込めないでせっかくのフッキングの機会を逸してしまうかもしれません。は鈎単独の自重・吸い込みの抵抗とエサをつけた時の自重と抵抗はエサ付きの方がかなり大きいはずです。特に速めのサビキをする数釣りではエサの付け方にも気を配りましょう。大きなエサのままであってもポイントへ届けばまだ救われますが、投げ方が強引ですとインパクトの瞬間、エサはちぎれ地面にポタ!・・・大きくエサをつけた意味がありません。

石粉(いしこ)を利用しましょう。

さてエサはヌメヌメゴニョゴニョ(^_^; して掴むのが大変ですね。石粉を使えばそのような心配もなく効率的にエサ付けができます。石粉にまぶせば、あーら!不思議?エサさんもおとなしくなって掴むのも非常に簡単です。通常は小出し用のエサ箱を用意される方が多いとおもいますので、そこに少量の石粉を撒いて、エサを入れましょう。石粉は磨き砂を使ったものが多いですが、エサ屋さんでは無料で下さるところもありますので遠慮せずに聞いて見ましょう。おそらくミノムシ(スゴカイイソメ・イチヨセ)をまぶすのにどの餌屋さんも石粉を用いますので大抵は置いてあるはずです。また大きな釣具屋さんでは100円から300円くらいで販売もしております。販売しているものは素材もいろんなものがあって面白いです。磨き砂の石粉の欠点は雨の時は固まってしまい使いづらいということです。市販の石粉は手元にございませんのでなんとも言えませんが、粒子がすこし荒めの方が雨天には向いていると思
います。
自家製の石粉としては、コウイカの甲を干して粉砕したものや、卵の殻を煎って粉砕したものなどが雨の時も使用感がさほど落ちず有用だと聞いたことがありますが、いずれもかなり制作がめんどうです。私はいままでいろんな素材を試してきました。まず片栗粉・・これは意外といけますが、雨の時は固まってダメですし、晴天でも玉(ダマ)のような状態になって使いづらいです。ただ・・かなり細かい粒子なのでエサが着水した時に煙幕効果があるのでは?と思ってます。現在試作中のものが園芸用土に混ぜるパミスを粉砕したものです。実戦では使用してませんが、水に濡らしても硬化の程度が低くざらざら感を保つのでいけるのでは?と思ってます。同種のパーライトを利用している方もあるようです。

pamis.gif (43327 バイト)パミスを粉砕したもの

パミスについて・・使用感のご報告。先日雨の日にパミスを使ってきました。当初は曇りでその時は石粉に比べると使用感は劣りました。なんとなく粉が消えるような感じで石粉よりも沢山の粉が必要です。雨に対しては予想通り良い感じでした。ちょっと気になる点がありました。それはエサの青虫が弱ってしまうような感触を得ました。エサの活きは悪いようには思えませんでしたが、パミスにまぶすと切れやすくなったり動きが悪くなったりするのです。酸度などに問題があるのか?単にその時だけの現象だったのか、もう少し検証してみます。2001.11.3

iakkou.jpg (10682 バイト)これはイカの甲を粉砕したもの
上はイカの甲を粉砕して乳鉢で細かくしたものです。雨にも強いと言われます。今度使用感を試してきます。
平成14年8月追記:先日渥美の西浜で試しました。雨は降ってませんでしたが、使用感は非常によろしいです。エサの持ちもよい印象です。
平成14年9月追記:雨天釣行で用いました。当然雨にさらされるとサラサラという風にはいきませんが、石粉にくらべると固まって使い物にならなくなることもなくまずまずの使用感でした。でも雨天時は厳しいことには変わりありません。

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4.ポイントの選び方

人工の構成物からできている港の場合では、いわゆる実績場が決定的なポイントとなります。しかし砂浜は生き物です。おおまかなポイントは変化しませんが、海況によって微妙に動くと考えて下さい。北陸などでは特にこの傾向が顕著で、5m隣のキャスターには”ばんばん”キスが釣れてもこちらは”さっぱり”ということがよくあります。では、どうするか?・・・本当のところ、実に難問です。私なりの回答で恐縮ですが、魚は変化のあるところに付く傾向があります。また陸の地形は海中の地形を反映していることが多いといいます。後背地の傾斜が急な場所は急深が多いことからもうなづけます。スケールが小さくなりますが、海岸線、それも波打ち際の地形に注意して下さい。水平方向、垂直方向の起伏が富んでいれば続いている海中の地形にアクセントが多いことが推察されます。砂の粒子の大きさにも着目しましょう。細かい砂の海岸は波静かで多くの場合、潮流も穏やかです。ゴロタ石の海岸は波荒いことの証です。細かな砂では流失してしまうからです。一見おなじ海岸でも良く見渡すと粒子の大きさに差があることがわかります。これらの分岐点においては、何らかの海底の変化があるはずです。また漂着物にも注目しましょう。貝殻などでも、集まっているところとそうでない場所があります。これもヒントを与えてくれます。波の立ち方はどうでしょう。波は水深がその波長の1/2以下になると崩れるといいます。波が崩れている場所は水深があまりないことがわかります。波が立つところとそうでない所、ここにもヒントがあります。こう言った目で釣りに臨んで下さい。きっと差が出ます。

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5.こんな場面での工夫・・

あなたが他の釣り人と同じ釣場にいると仮定します。隣の釣り人は好釣に鱚を上げてます。飛距離もそんなには変わりません。そんな状況での匹数アップの一例です。

検討すべき事柄

5−1.シンカーの種類

・・固定か誘導、半誘導か?→固定は海草天秤の固定など、誘導は海草の誘導など、半誘導はジェット天秤など一般的には固定の方が鱚の場合は掛かりが良くなります。今回の仮定では鱚の活性も高いので固定が有利と思えます。

5−2.餌の付け方

既述しましたが、餌の付け方は結構重要です。初心の方ほど餌を大きくつけたがりますが、一部の大物を除いて逆効果となります。鱚には特にいけません(大型の鱚では一概に言えませんが・・)鈎の長さギリギリか、5mmほど余分につけるだけで十分です。活きの良さもポイントです。常に状態を点検し疲れた餌があったら交換しましょう。餌の種類もポイントですが、釣場では持ち合わせの餌で勝負するしかありませんので、付け方には気を配りましょう。

5−3.鈎の大きさ、ハリスの太さH14.8.07追記

鈎は鱚の型に合わせて換える必要があります。スーパーキス(オーナー)の場合では7〜9号、競技用キスヒネリ(オーナー)の場合では8〜9号程度を揃えましょう。釣れてくる鱚の型が小さければ小さいサイズを使用します。これ以上小さいサイズでも掛かりますが、メダカサイズの鱚も釣れてくることがありますので、資源保護の観点からお薦めできません。ハリスは小型のサイズなら0.8号、9号の鈎なら1.0〜1.5号が良いでしょう。濁りがある場合ではホンテロンなどの蛍光タイプ(黄緑、ピンク)に効果があることがあります。ただし、フグも寄せてしまうようです。秋田狐系の鈎(秋田狐、スーパーキス、トーナメントキス、がま投げキスなど)はサビキが速くても掛かりがよく、応用範囲が広いので食いがシブイ時には試す価値があります。

5−4.モトスの長さ

ポイントが近い場合はモトスの長さを長くとりましょう。スナズリから一本目の鈎まで3m以上とらないと効果が無い場合もあります。近投でアタリがあってもなかなか乗らない場合など一考の余地があります。

5−5.アタリがあってもあわせない

アタリがあったら瞬時に大きくあわせる方がいます。鱚の投げ釣りではしないほうが良いと思います。鱚のアタリは2度あるという説があります。一度目のアタリは鱚が餌をくわえ、水中に放り投げるアクションのアタリ。2度目のあたりは鱚が餌を飲み込むアタリ。この説の真偽は?ですが、おお合わせは一緒に群れている鱚を散らすことにつながりますので、慎むべきです。アタリがあっても引き釣りの場合はそのままの速度で引く、置き釣りの場合はしばらく静観してゆっくりと巻き取るのが正解です。

 

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