recounted2007.01.26

三里浜(福井県)釣行紀    1999年9月かっぱ月例会の模様です。updare2002.09.14
                

今年の北陸は昨年に引き続き不釣である。水温が春先から低めに推移していることが災いしてか、例年なら聞こえるはずの釣友からの爆釣報告も皆無である。そんな訳で、ここのところすっかり北陸へ足が遠のいた私であるが、クラブ月例会の開催を受けて三里浜へと釣行したのでご報告する。

当クラブの月例会はバス釣行である。釣りタイムが深夜から翌午前11:00までと長いので、往復の車中たっぷりと休養がとれるのが一番うれしい。南紀や能登への遠征釣行も安全で快適である。個人釣行なら運転役に気を使い、同乗者が飲酒しようものならひんしゅくものである。そんな気遣い無用の車中はさながら小宴会である。釣り談義に花が咲くことはいうまでもないが、年間ポイントで上位を競っているクラブ員同士の腹の探りあいも、なかなかの見物(みもの)である。

さて名古屋を20:30頃出発し、途中の北陸自動車道南条SAで夜食を摂る。すでに中京なぎさクラブさんが休息中。続いて名古屋城西シーギャザーズの方々が入ってくる。夜中の11:00を回っているのに食堂がラッシュ状態である。その他のクラブの方も若干みえており、さすが投げ釣りのベストシーズンを彷彿とさせる光景であった。なぎささんは波松へ、城西さんは塩屋へ入釣されるとのことなので、バッテイングもなく一安心する。南条を出ると目的地は間近である。丸岡ICを下り福井テクノポート方面に車を走らせる。12:00過ぎには現地に着いてしまった。

三里浜は、福井新港の南側に位置している。シマノジャパンカップの関西大会が毎年開催される場所である。初秋〜晩秋にかけては、ジャンボキスが接岸しマダカ、チヌ、時にマダイなども釣れる大物場である。昨年の例会では、25〜29センチのキスが何匹も提出され、また50センチオーバーのセイゴ(マダカ)も数が出ている。

私は、ワンドが連なり海岸線に変化の多い北端の石油備蓄タンク付近のポイントに入ろうとしたが、既に先客が居たので南へ足を進めること30分余り、キャンプ場前に釣座を構えた。この付近は川の伏流水が流れ込み、規模の大きなワンドも形成されていて、気に入っている場所の一つである。背後に川から伸びている水たまりがある場所が目印である。ワンドの両肩は極端に浅くなり浅瀬が弧を描くように両肩を結んでいる。その影響で4〜5色ラインは水深も極めて浅く、投入したシンカーが砂煙をあげて跳ねるのがみえることもある。中央手前はかなりの水深を持つが一様ではなく浅いところと深いところが水中に運河を形成しているようにも見える。この運河にそって魚の通り道があるようで、うまく探れば入れ食いになることもある。

3本の竿を用意し、2本はキス狙いで4色手前を狙う。残り1本はセイゴ用とし、波打ち際を攻める。風は微風、波もなく絶好のコンデイションだったので、遠投竿は振り子置き竿にして当たりを待つが、反応は無い。時折仕掛けを点検するも、エサが無くなっているだけである。ハリスが若干ざらついていたので、どうも名物のミニフグの仕業らしい。セイゴ狙いのシモリウキ仕掛けは、全くそのままである。同行の岩本さん(一般参加)も同様だったので、遠投竿は普通の置き竿にし、セイゴ竿片手に移動しながら探り歩くこととした。

しばらく南進すると少し沖目に波立つところがあったので、狙いを定め仕掛けを投入する。すこしさびいたところでガツン!という当たりがあった。すかさず竿をあわせ一気にリールを巻き上げる。波の返しでかなりの抵抗があるがここで緩めてはいけない。強引に砂浜に引っ張り上げたのは52センチのセイゴであった。群れで行動する魚なので、次の手を繰り出そうとしたが、ハリスが切れてしまっており、餌や道具の置いてある場所まで戻らなければならなかった。砂浜を小走りに往復し、魚はシメただけで砂浜に放置し再度仕掛けを投入した。しかし、この遅延が命とりだったのか?懸命に探るも2匹目はゲットできなかった。仕方なく道具を置いてある場所に戻りキス狙いの竿を点検するも相変わらずの状態である。

一服を兼ね、周りの様子を探りに行く。河口正面は一見良さそうに見えるがいままでの例会のデータを分析するとあまり良い釣果が得られていない。唯一7色超の遠投で好釣したクラブ員がいたが、私には届かない距離である。そこからやや北側に移動した場所の方が何故か成績がよい。案の定その場所にいた井上さんの釣果を尋ねると、”釣れてるよ!”と明解な返事。氏は昨年、大型のマダカを複数ゲットしているので、今年もその再現か!?と思ったが、クーラーの中味を見せてもらって仰天した。なんと、25,26センチのキスが横たわってしるではないか!?しかも3尾も・・・・。私の釣況を伝えると、”セイゴが釣りたい”と欲張りなことを言っている。私の方はそのキスを見て俄然やる気が湧いてきた。

黎明の絶好のジアイとも重なっているので、仕掛けを3本ともキス用にして、気合いを込めて投げ込む。4色付近のポイントで25センチのキスをまずゲット。同じ投点にすべての竿を集中させるが、次は20センチ、その次は15センチ・・・と釣れる度にサイズダウンしてしまう。キス5匹の重量で競う本賞では、どうしても良型を揃えたい所だが、なかなか思い通りにはならない。投点を換えエサを換えいろいろ頑張ってみたが、キスのサイズは一向に良くならない。12〜13センチの”型揃い”は退屈無く釣れてくるが、少しでもサイズアップが無いと意味がないので、やる気もだんだん失せて来た。眠気も頂点に達しついにへそ天を決め込む。

隣の岩本さんもキスの25センチ、20センチクラスをゲットしたものの、その後はピンギスのキスの攻撃に閉口しているようであった。それでも丹念にサビキながら3連を連発している姿勢は見事であった。それが天に通じたのか、置き竿にしていた一本につんのめるようなアタリがあり、見事超40センチのマゴチをゲット。それに励まされ、私も釣りを再開するものの釣果は芳しくなく、残り時間を30分程余して納竿となった。

クラブ員全体の釣果であるが、北詰めの石油備蓄タンク方面は全体として貧果、やや南側でがんばった富田さんが25センチクラスを2尾手にしていた。私の居たキャンプ場前付近は、25センチクラスが全体で5尾。なかでも井上さんは3尾揃えてぶっちぎりの一位であった。消防署前の駐車場〜海水浴場の駐車場前はピンギスのみでやはり貧果であった。他魚はほとんど出ず、お陰様で私のセイゴが一位を頂いた。

三里浜はこれからが本番である。当日は水温26度とやや高めで、キスの遊魚船も、遥か沖に展開していた。秋が深まるにつれ、大型キスの接岸も頻繁になるので、これからの釣果に大いに期待したい。

追記:三里浜には後背地からの伏流水が複雑に入り込んでいるらしい。北側の九頭竜川からの流れも影響しているようである。ポイントは福井新港の石油備蓄基地付近のワンド帯、キャンプ場前、中央駐車場前のテトラ帯、南尻(鷹巣側)の岩場の北側の4つに大別されるが場所ムラ日ムラが極めて大きく絞りづらいのが玉に瑕である。また爆釣ポイントは極めて狭く10mも離れればさっぱりということもある。遠投できる人はタンク付近、中投主体ならその他の3ヶ所であろう。

キャンプ場前から南方向を臨む                  同場所より北側を臨む

viw1.jpg (175324 バイト)   viw2.jpg (167948 バイト)

52センチのセイゴ

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