recounted2007.01.26

三木里2000年6月かっぱ月例会参加記です。


例年梅雨のはじめと終わりは天候が不安定である。入梅翌日に行われたかっぱサーフの六月例会は、七里御浜の志原川尻の予定であったが、波が高くなる予報を受けて、荒天にも強い古江(ふるえ)から三木里(みきさと)へ変更となった。今回は年に2回のキス釣り大会であり場所の選択は順位に大きく影響するので、参加者も思案のしどころである。三木里で過去に苦汁をなめている私は躊躇することなく古江漁港でバスを降りることにした。

古江漁港は往年の大物釣場であり、かつては大型マダイの好釣場であったがここ数年は訪れるクラブ員もなく久しぶりの来訪である。外は本降りなのでかっぱを着込んだまでは良かったが、フードが無いことに気づく。ここがケチのつきはじめであった。仕方なく屋根のある漁港魚市場付近で竿出しとする。バスから魚市場まで行く間にベテランのクラブ員達は口々に景色が変わったと感慨深げである。魚市場内で竿を用意し、以前マダイが良く上がったという魚市場右手で投竿開始。竿を2本出したところで右手の桟橋まで行く。そこには立て看板があり・・当分の間、魚市場を中心とする南防波堤と北防波堤の間を釣り禁止とする・・・との記載が読みとれた。すわ一大事、クラブでは釣り禁止の場所での釣りを固く禁じている。あわてて携帯で三木里にいる本隊と連絡をとろうとしたが、携帯の表示は非情にも”圏外”。なんとか同行のクラブ員から携帯を借り受けて話をすると、バスを回すから古江はあきらめ三木里に来るようにとの指示。古江でおりたメンバーの了解も取り付け、あわてて竿をたたむ。

回されたバスに乗り込み十分ほどで三木里に到着する。砂浜では良い思い出がないので、再奥部の石切場に入る。既に先発のクラブ員が4名入釣しており、空いている場所を探しにゴロタ石の海岸を奥へ進む。適度に開けた場所がありここで竿を出すこととする。海中にもゴロタ石敷き詰められていたので、根掛かり回避の為ジェット天秤を用いる。鈎は根掛かりに強いビックサーフの9号、ハリスはフロロカーボンの3号を用いた。潮は右手から左手にかなりの速さで流れており、投入直後からじわじわ左へ流されていく。あまり流されると手前のゴロタ石に喰われてしまうので、折りを見て巻き上げないといけないが、目測を誤り一投目から根掛かりに泣く。二投目の竿先がちょこんとお辞儀をしたので、根に喰われなように一気に巻き上げる。しめ込むような引きで期待を持ったが、上がってきたのは50センチ位のネコザメでがっかり。この場所で明け方近くまで粘るが、根掛かりの連発で精魂尽き果て、他のクラブ員にも特筆される釣果が無かったので砂浜方向へ移動する。

雨は相変わらず降り続いている。びしょ濡れの頭に寒さが応える。辺りはすっかり明るくなっている。1kmほど歩いただろうか、ようやく浜中央の突堤付近までたどりたいた。途中、浜の左詰めにある公園前でクラブ員の冨田さんと遭遇する。夜のうちに28センチのキスがきたが、今からは期待ができないので別の場所へ移動するとのこと。なんでもこの公園前は水深がすこぶる浅いらしい。この公園から浜中央の突堤の間の浜は少し沖をオイルフェンスで封鎖されている。本来なら実績のある場所であるが、フェンスの存在が気になり、突堤の右手の砂浜に入ることとした。以前貧果に泣いた場所であるが、今となっては贅沢も言ってられまい。

浜を観察すると100m程沖から海の色が変化している。この付近から水深が深くなっているようである。浜の傾斜は突堤に近いほどあり、良さそうな場所であるが、あいにく満員である。中央付近は流れ藻が集積しておりとても釣りができる状態ではない。流れ藻帯がとぎれる場所に狙いを定め足を進めた。浜の状態が変化する場所は海底にもアクセントがある場所であり、魚の寄り場になっていることが多いからである。2本の竿を遠投し駆け上がりで待つ。仕掛けもキススペシャル9号に変更した。一投目から竿先が震え連続でキスをキープする。サイズは16〜18センチと小型主体であり、上位入賞は厳しい状況である。数匹釣り上げたところで、アタリが遠のきヒトデが多く掛かるようになった。仕掛けを動かせばヒトデ回避はたやすいのだが、あいにく流れ藻がこちらに移動しはじめ、引き釣りも苦しい状況となった。また遠方の方が型が若干良いこともあり、段差仕掛けのハリスと幹糸の結節部に小型のシモリ浮きを装着して仕掛けを少し漂わせるように工夫した。その甲斐あってかヒトデの厄介になることもなく順調に匹数を伸ばすことに成功する。しかし喰いが浅いのであろうか?なんとか浜まではキープできるものの、クーラーに移す前に砂浜へボト!の連続である。どうしてだろう?掛かりという点では申し分ないフックのはずなのに不思議でならない。さらに小型主体はあいかわずで、5匹の重量で競う本賞の上位には届かないのでロッドをそのままにして偵察に出かける。中央の突堤上では神谷さん石原さんが投げていたが、投げる方向がおかしい。左手のオイルフェンスで仕切られた浜の向きへ投げているのである。突堤に上がりお二人の状況を伺うと、沖方向よりもオイルフェンス内側の方が数段釣果が良いらしい。このオイルフェンスは海底までフェンスで遮断されていて内側に魚がいるとは考えられない。しかし現に釣れているのである。夜からその浜で投げている松尾さんは爆釣モードらしい。

とって返して先ほどの場所に戻る。竿をたたんで再度移動である。松尾さんのクーラーを覗くとキスがびっしり。型はそれほどでもないが、それでもさっきの場所より一回りは大きい。さらにどうしても釣れなかった他魚も出ている。11時の納竿まで残り90分、松尾さんの少し左手に入らせていただき、最後の闘いに挑む。時間との勝負であったがキス17匹を追加、12gのヒイラギもゲットしなんとかカード提出にこぎ着けた。結局32匹のキスを上げたものの寸足らずが響き7位であった。ラッキーセブンの賞品をいただけたとはいえ、タイミングの悪い移動ばかりで納得する釣果も得られず後味の悪い結果に終わった。松尾さんはキス68匹(2kg超)の釣果。途中からピンギスはすべてリリースしておりそれらを加えると軽く一束はあったという。キス最長寸は27.5センチで、冨田さんが砂浜左詰めの公園で釣ったもの。他魚は石切場で22から24センチのカワハギがでたものの全般的に低調であった。

三木里海岸は夏場は海水浴場としても有名である。遠浅で波静な白砂青松の海岸である。キスの型は初夏に分があるが、数釣りでは定評のある場所である。ご家族連れで海水浴に出かけ、朝夕にキスを狙うにはうってつけの場所である。大物キラーの皆さんが好まれる石切場や三木浦も近い。この夏の釣行プランに加えられたら如何であろうか。

クラブ員の釣果

キスの部(キス5匹の重量)
一位 冨田 435g 二位 水谷(透) 398g 三位 神谷 317g

他魚の部
一位 渡辺 カワハギ359g 二位 大竹(一般参加)カワハギ 310g 三位 水谷(龍)235g

下:私の貧果(トイレのある釣場と同じです)

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