recounted2007.01.27

冬でも狙えるキス釣場・・・浜島(三重県南勢町)       
          
早いもので、もう師走・・平成11年を締めくくる納会の舞台は三重県南勢町の浜島〜宿・田曽浦である。

クラブの年間ペナントも大詰めを迎え、往路のバス内では上位圏内の会員たちが入釣地を巡り、腹の探り合いを演じている。蚊帳の外ながら人間模様を眺めるのも一興である。私が入ったのは浜島の連絡船乗り場から連なる新埋め立て地で、車横付け可能、照明ありの嬉しい釣場である。この時期はキスの確釣ができ、カレイの確率も高い。難を言えばキスのサイズ・・・15センチ位の小振りがアベレージである。宿浦や田曽浦はキスのサイズは一回り以上大きくなるが、空振りも多く安定感では浜島が一番である。カレイはマコガレイがほとんどでサイズは30センチ前後と中型主体である。やはり南勢町では一番確率の高い釣場と言って良い。

現地には5日の午前0時半頃に到着。今回は私を含め4名が下車した。いつも連絡船乗り場から南へ100mほどのところに2隻の大型船が係留されておりその間から遠投するとキスの確率が高い。到着が深夜でもあり、例年なら貸し切りの釣場になるはずであるが、あいにく先客がいる。アオリイカ狙いのようで、ウキを付けて広範囲を探っているので竿出しは断念し、そこから200m程南の渡船乗り場付近で竿を出すこととした。



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連絡船乗り場から排水溝方向を望む



この場所は、排水溝の流れ込みがあり、比較的大型キスが出る場所である。新埋め立て地は連絡船乗船口がある北にいくほど水深があり、ポイントのかけあがりも近くにあるが、渡船乗り場周辺では、100m以上の遠投が必要である。底の状態はところどころ詰まる場所があるが、錘を取られる程でもない。ただし、岸近くは捨て石が入っているので注意を要する。

直ちに3本の竿をセットする。2本は遠投、最近他魚に運があるので残りの一本はシモリ浮きをセットして排水溝周辺に投入した。餌は岩虫と青虫を使用する。投入直後から遠投竿の竿先が揺れる。勇んで巻き取りに入るがなんともいえない重量感と途中の締め込みはキスのそれではない。案の定、波間からニョロニョロとうごめく姿が浮かんできてがっかり。浜島名物のアナゴさん、それもゴテンアナゴだったので海にお帰りいただく。同じやりとりがしばらく続く・・・。いつもなら本アナゴが多い場所なのに、今回は何故かゴテンばかりである。やはり今年の海はおかしい。

アナゴさんと遊ぶこと2時間余り・・漸く本命のキスをゲット。しかし、サイズが15センチと淋しい限り。南に入っている浦尾さんや北隣の岩本さんもさっぱりの様である。キスが釣れた投点をお教えして互いに励まし合う。その後、同サイズのキスがぼちぼちと掛かり出す。やや北側の方が確率が高いので若干の場所移動を行なう。キスは退屈しない程度に追加はあるもののサイズアップが出来ないので、5匹の重量で競う本賞は厳しい闘いが必至である。頼みの綱の一発狙いの竿もずぅっと沈黙を守り通している。

夜が白みかけた頃、遠投竿を訊くとずっしりとした重量感が伝わる。アナゴとはまた違った感触であるが、生物反応がない。海草の固まりか何かかと思ったが途中でフッっと軽くなってしまった。巻き上げてみるとちゃんとキスが付いている。しかしよく見ると後頭部にかじられた跡がある。おそらくアオリイカであろう。何時になく先客が多いのもうなずける。

そうこうしているうちにだんだん明るくなってくる。もう一つの狙い目であるのカレイの釣り時である。実績場は車の進入口のちょうど正面、先程の2隻の船の場所からやや南側にあたる。投点は2色から手前の捨て石辺りまでと近い。キス用に一本残し、2本の竿をカレイ狙いにスイッチする。流行のデコレーションをいっぱい装着したハデハデ仕掛けに岩虫を大きめに付けて投入する。こまめに誘いをかけて広範囲を探るのがコツである。私の仕掛けは畜光パイプを多用しているので、餌を点検する際に十分光を当ててやることも必要である。

カレイ狙いの竿には時折アタリがあるものの、大振りのフグやメゴチ、イソベラなどしか釣れて来ない。表面水温は15度でカレイが入れば喰らいついても良さそうであるが、一向に姿が見えない。例年なら頭が拳大のタコも結構掛かるのだが、こちらも顔を見せてくれない。

8時を回った頃、散歩の老人が話かけてくる。「カレイは釣れんじゃろ、漁師もさっぱりじゃてあんたらに釣れる訳ない、まだアジがようけ上がっているしカレイにはまだ早い」「キスならあの人が30位釣っているのであそこで釣らにゃいかん」と連絡船乗り場の角で頑張っている井上さんを指さす。

地元の方の話は説得力がある。釣れる期待の少ないカレイ狙いはあきらめ、納竿までの2時間余りをキスに主力を置いて再チャレンジする。あちこち移動しながら広範囲に探ってみたが、結局大きめのキスは釣れず終いであった。

今回私が釣ったキスは14匹、サイズはいまいちだったがこの時期に2桁の釣果があるのだから贅沢も言えまい。井上さんは20匹、
浦尾さんは18匹、岩本さんも12匹キスを上げており、キスに関しては予想通りの釣果であった。今年は高水温が続いているのでうまくいけば2月くらいまではキスの釣果は望めよう。例年なら釣れるはずのカレイは結局1尾も釣れなかった。今後の水温の低下を待ちたい。


クラブ全体の釣果

キスの部:一位:河合 229g、二位:伊藤 203g
     三位:西村 196g
他魚の部;一位:水谷(龍)マコガレイ453g 32.2センチ

キスの型は田曽浦大突堤、宿浦タンク前が比較的良かった。ただし数は出ていない。他魚は水谷(龍)さんが宿浦で釣ったマコガレイが群を抜いていた。

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私の釣果(-_-;)

 

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